心愛しい私の友人 ~緑川ゆき「夏目友人帳」1~3巻

夏目
2巻の表紙が一番お気に入り

タイムリーに新刊が出たので、夏目友人帳について語ろうっと。


主人公・夏目は妖怪が見えてしまう男子高校生である。
今は亡き祖母・レイコもまた、強力な妖力を持っていた。
夏目は、レイコが妖怪を子分にするため名前を書かせていた「友人帳」を、遺品として持っている。
名前を書かされた妖怪たちは、返してもらおうと次々に夏目の元にやってくる。
そんな妖怪たちから逃げまくっていたある日、夏目は祠に封じてあった強力な妖怪・斑を解放してしまうのだが…


というのが、1話めのあらすじである。
夏目がうっかり封印を解いた妖怪斑――通称ニャンコ先生は、いつもは依代にされていた招き猫の姿をしているのだが、これがとんでもなくラブリーだ。
まるっこい体に短い手足…かまってもらえないときは「つーん」とすねたりもする。
寝るときは「ぷー ぷー」って音たててるし(鼻ちょうちん?)。
かっわいい~。
本来の形である、強そうな獣の姿もまた麗しい。

夏目のキャラが濃くないぶん、出てくる妖怪たちが個性豊かに暴れている。
不気味だったり、ヘンテコだったり、真剣にコワかったりするが、どの妖怪もどこかユーモラスに可愛く書いてある。
この人の絵はけして上手ではないが、それがかえってあったかみや味わいを出していると思う。
特に、中級妖怪その壱とその弐(一つ目と牛のおばけ)が好き。
一本足の人型妖怪、時雨さまや、傘持ちのアカガネも好き。

基本的には、妖怪と人との触れ合いがいつもテーマになっている。
そもそもは相容れない存在との交感や別れ、そこに生まれるある種の感情や切なさを描くというのは、緑川ゆきの本領発揮じゃなかろうか。
1巻に収録されているツユカミ様の話が一番「くる」。
作者さんはお面を使うのがお好きみたいですが、ここでも効果的だなぁ。


名取が再登場したり、名前しか出てきてない人がいたり、まだもうちょっと続きそう。
夏目がこの先揺らぐのか揺るがないのか、もう一皮むけるのか、気になるところだが、予想としては一皮むけるんじゃないかな?
ストーリー展開ももう一化けしてくれるとうれしいな。


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