君が産まれてくれて本当によかった ~びっけ「真空融接」上下巻

真空融接
帯とかを見て、BLだとわかっていたけど、買ってしまったのは表紙の絵が死ぬほど好みだったからだ。
タイトルも良いですし。
とにかくこの表紙を自分の本棚に加えたい!たとえ内容がつまらなくてもかまわない!
そう思っていたのだが、内容も良かったです。


舞台になっている国では、「供給者」と「補給者」が一対のパートナーになっている。
他の国でいうところのキスという行為で毎日「充電」をしないと、お互い生きていけないという設定。
パートナーはまだ幼い頃に医師によって決められ、基本的には一生をともにする。
それは同年代の、異性だったり同性だったりする。

なので、主人公の少年二人がいたるところでちゅっちゅしていて恥ずかしいですが(こっちが)、キスシーンはとっても綺麗。


最初の一話で完結していたら、「都合のいい設定やなぁ」で終わっていたと思うのだが、回が進むにつれて、お話に深みが増していってる。
主人公の一人・アレクシの父親フロランと母親イルゼのなれそめの話がすごくいい。

イルゼは外国の人間なので、充電やパートナーは必要ない。
一方のフロランには、同性のパートナー・ジルがいる。
そんな二人が恋に落ちて、しかも子どもまでできてしまう。

パートナーは恋人ではないけれど、一生離れることができない存在だ。
もし二人が一緒になったとしても、フロランはジルと充電行為をし続ける。そうしないと生きていけないから。

フロランの国の人間にとって「唇」は充電のための神聖な場所なので、親愛を示すときは頬にキスするのが通例だ。
だから、フロランとイルゼがした「唇へのキス」は、本当に特別で大事なキスなのだ。
なんて切ない別れのキスなんだろう。
数あるキスシーンのなかで、一番感情移入したシーン。

「キス」を連呼するのがそろそろ恥ずかしくなってまいりました。


誰かとちゅーしたり、結ばれたりしたらすぐパートナーにばれちゃうのって、イヤだな。
一心同体というか、二人で一人みたいな感じなんだろうか。
パートナーがもし、全然気の合わない相手だったり、生理的にどうしても好きになれない顔だったりしたら、どうするんだろう…。
彼らにとって最高の快楽は、「パートナーとの充電」らしい。
ということは、セックスはしなくても平気ということ?
人口が減る一方にならないのか。そのうち滅んでしまうんじゃ…。
色々と考えてしまう漫画だった。

根本の設定が、ちょっと弱いのかな…。
もっとSF設定にして、「全く別の種族」みたいな感じにしちゃった方が、自然だと思う。
私はそっちの方が面白いと思うかも。
でも、この雰囲気は壊れてしまうかもしれないな…。


主人公二人も可愛いが、私は外国人留学生のハネスが好きだった。
一歩次元の違うところから二人を見ている感じ。あと顔が好み。

BLというより、最終的には家族愛、人間愛の話になっているなぁと思った。
うん、買ってよかったよ。
さあ本棚に加えよう。


この記事へのコメント

  • 初めまして。
    私も真空融接、表紙に惹かれて買っちゃいました。
    あの、ほんわかした絵柄がいいですよね。
    私的には、ジルの若かりし頃が好きです。←なんてマイナーなキャラなんだ!
    書き込み失礼しました。
    2007年03月11日 22:59
  • 三森紘子

    陽さんへ
    コメントありがとうございます!うれしいです!
    ジルはたれ目がいいですよね(笑)あと、人間的な魅力がすごくあると思います。
    表紙を裏切らない中身でしたね。
    陽さんのブログにも、またおじゃまさせていただきます☆
    2007年03月11日 23:27

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