未来を知りたくないかい? ~はやみねかおる「ぼくと未来屋の夏」

ぼくと未来屋の夏

漫画版を読んだ次の日、ちょうど休みだったので早速図書館に行って原作の小説を借りてきた。
我ながら何、このフットワークの軽さ。
本のこと以外でも発揮できれば言うことないんですが。


小学生最後の夏休みを迎えた「ぼく」こと風太と、「未来屋」を名乗る謎の青年・猫柳さんの、不思議で不気味でわくわくする、忘れられない夏のおはなし。
これは一応子ども向けに書かれたものだけれど、大人の鑑賞にも充分耐えうるし、むしろ内容は大人向けな気がする。
特にラストははっきりとした謎解きがなされないので、「すっきりくっきり」なカタルシスを求める人には向かないかもしれない。
私も、一読め(漫画版の方)には「ええ~…」と思ったけど、あとあと色々考えているうちに、余韻を含んだいいラストだなと思い始めてきた。


謎解きの材料はあちらこちらに散りばめてあるので、風太が書く「少年探偵WHO」のように、推理に挑戦してみるのも楽しいでしょう。
間違ってたら恥ずかしいので、私の推理は書きませんけど。


武本糸会の漫画版の方で、「いいな」と思った部分が漫画独自のものだったというのが原作を読んでわかったので、漫画版を気に入った者としてはうれしい。
原作と別物になってるというわけじゃないのだ。
あくまでも原作を忠実に忠実に表現しながらも、さらにオリジナルの味付けをほどこすことで、作品の質を上げていると思う。
武本さんの、原作に対する並々ならぬ思い入れを感じる。
この人は、はやみねさんの書いた「未来屋」を本当に愛しているんだなぁと思った。


美人さんの委員長は漫画版オリジナルのキャラクターだったんだなぁ。
女の子成分が必要だったのかな。
やっぱり漫画は絵的な華やかさが大事だしね。


小説版を読むことで、さらに漫画版が好きになるという、おかしな事態になった。
なので後半は漫画版の感想になってしまった…
もちろん、小説も非常に楽しく読みましたよ。
登場人物が生き生きしているし、漫画版は絵から夏の空気を感じたけど、小説版も行間から夏の匂いがぷんぷん漂ってきた。
女性以外に全然やさしくない猫柳さんのキャラクターがすごい好きだ。
エピローグで××しちゃったし、もう旅はしないのかな?



漫画版の感想はこちら


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