震え ~地下沢中也「預言者ピッピ」1巻

預言者ピッピ

近頃やたらと評判を目にするので、ずっと気になってました。
一度そう思い始めると、もう是が非でも読みたくてたまらず。
結局買ってしまった。
うん…いつか買うだろうとは思っていたよ。悩む時間がどれだけあろうが。
私には自分がこれを買うことがわかっていた。そう、未来を予測するピッピのように。


ピッピは、地震を予知するために作られた、予言ロボットである。
彼の予測により、多くの人々が災害を回避することで救われてきた。


ピッピと兄弟同然に育ってきた少年タミオは、ピッピの予測がうまく理解できない。
「ピッピがそうなるように願ったから、本当になったんだろ?」と思っている。
ロボットであるピッピは、タミオのいう「願う」という行為がうまく理解できない。
そして、ピッピの身に初めて降りかかったある出来事により、事態は大きく動き始める。


人間は、さらに多くを望む。
地震予知だけじゃない、ピッピはその他のいろんなことを予測することができるのに、
何故それを禁じる必要があるのか?
不治の病の治療法を、ピッピなら見つけられるのだとしたら?
大切な人の命が助かるのだとしたら?
欲望が際限なく溢れ出す中、ついに、ピッピとともに生き続けるタミオは、怖ろしい事実を口にする。
「つまりぼくら、人類の未来をすべて計算しつくしちゃったんだ」



…その昔、「はいからさんが通る」を読んで、関東大震災のことを知った。
天災によって多くの人が死んだのだという事実を知ったとき、幼かった私は、おそろしくて眠ることができなかった。
「預言者ピッピ」を読んだ夜、そんなことを思い出した。(さすがに眠ることはできましたが、それでもなかなか寝付けなかった)
子どもの頃にこれを読んでいたら、間違いなくトラウマになっていたと思われる。
それぐらいに戦慄し、それぐらいにもん…のすごく面白かった。


私は、第一話の「♯1 預言者ピッピ」が一番好きだ。
一話めだけでこの完成度、しかもそれは物語のはじまりのエピソードでしかないという凄さ。
この物語は、いったいどこへ行こうとしてるんだろう。
そして、どこへ着地するんだろう。
私はピッピじゃないから、まったく予測できません。
続きが激しく気になる。


あとこれ、2巻はいつ出るんでしょうね…?
なんか、待ちきれないんですけど。


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