さらに大きくフライハイ ~寺嶋裕二「ダイヤのA」9巻

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表紙の3人、みんな顔が凶悪だ(笑)


何よりもまず、小学館漫画賞受賞おめでとうございま~す!
賞を獲ったって獲らなくたって作品の質は何も変わらないけれど、好きな作品が評価されたということは純粋にうれしいですなあ!


夏の地区予選を、順調に勝ち進んでいく青道高校野球部。
勝つチームがいればもちろん、その陰には敗退するチームがいる。
試合終了の礼のあと、握手をしながら負けたチームは勝ったチームにエールを送る。
「がんばれよ!」「絶対甲子園行けよ!」と。


実際の高校野球でも、野球漫画でもよく見られるシーンですが、その潔さに改めて気付かされる。
くやしくて仕方ないだろうに、泣きはらした目をしながらも、清々しい表情で自分たちの夢を相手に託すのです。
そのことに驚き、思いを受け止め、彼らの分までがんばることを決意する沢村。
勢いあまって「3年間おつかれさんでしたぁ」と大声を出し、味方どころか相手にまで引かれるほどに。


沢村という主人公はまっすぐすぎるほどまっすぐなキャラクターなのだけど、それが嘘っぽく見えたりウザく思えたりしないのは、こういうちょっとした部分で読者が共感できるからじゃないかなぁと思う。
そういう沢村の人柄は1巻からずっと変わらないし、どうやったって憎めない人物だ。好きだなあ。


監督が沢村に「将軍」と呼ばれたのが似合いすぎていた。


四回戦の相手は、「精密機械」と称されるピッチャー・楊舜臣が率いる明川学園。
(監督すら気づいてない相手の弱点に気づいて意見するぐらいだから、「率いる」ってのが一番ふさわしいような気がします。)
エースナンバーをもらいながらも、ケガのためこの試合はおそらく出番がないであろう丹波。
そんな丹波に次々声をかける同学年のチームメイトたちが泣かせます。
丹波、本当にがんばってほしい! いずれ訪れるだろう出番のときに、今出せる全力を出して戦ってほしい。
ていうか丹波でかっ! 伊佐敷と何センチ離れてんの?


整列のコールで走り出す、両チームのベンチメンバー。
見開きのシーンはビリビリくる。夏の熱気と興奮と。
始まるんだ! という雰囲気が出ててとてもいいシーン!


初めて経験する東京の熱さにバテ気味な先発・降谷がどこまでがんばれるか、それから楊の実力がどれほどのものなのか、というのが今のところの勝負のキモになりそう。
がんばれ、青道!!


ちらっと出てきた市大三高の監督、カタカナ英語まじりの喋り方(ルー語か?)がちょっとうっとおしいけど、「さらに大きくフライハイ」には笑ってしまったので、記事タイトルにさせていただきました。
この作品自体もさらに大きくフライハイすることを願って(笑)


巻末の番外編がかわいくてなごんだ。プリン食ってる沢村かわいい。
「火の車」「水の泡」のTシャツは、倉持のお手製だったのか…
伊佐敷が読んでる漫画のタイトルが「ラブ☆魂」なのに笑った。そういえば少女漫画好きだったねこの人は。


前髪下ろしたクリス先輩がまた見られてうれしい!
でもずっと下ろしててほしいわけではないんだな。たまに見られるからよいのだ。



1~4巻の感想はこちら
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8巻の感想はこちら


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