翡翠色の瞳した少年 ~びっけ「JADE」

0221

たまたま寄った本屋で偶然見つけなかったら、買い逃してたな~。あぶないあぶない!
私にとって「じっと眺めているとだんだん呼吸が早くなっていく類いの絵」を描くこの人の漫画はとりあえず即買いです。
別に珍しい画風でもないし…飛びぬけて上手なわけでもないし…同じような絵を描く人いっぱいいそうなのに、何でこの人の絵だけが特別なのかなあ…。
表紙の少年を見るだけで既にうへへへとヨダレをたらしそうになりつつ、カラー口絵にもうっとりだよもう…!


天才人形職人だった祖父が孫のフランツに残したのは、少年の姿をした一体のからくり人形だった。
「宝石のように貴重なもの」を意味する「GEM」という名で呼ばれているその人形はしかし、眠ったまま動かない。
目を覚まさせるには、制作者が設定した起動アイテムが必要だという。


というわけで、表紙の可愛い少年・翡翠は人形でした。
でも人形人形しているのは最初だけで、動きだしてからは普通の人間と変わらない見た目になる。
脳天にナイフが刺さっても血は出ない。(フランツを瓦礫から守ったときは額から液体を出してたけど…あれは何? オイル?)
翡翠のビジュアルはいちいちツボでやばいです。セーラーカラー! 半ズボンにハイソックス! うなじが儚げ! さらにマウントポジションで「おまえのものだ」とか上目使いで「おいていくな」なんて言われ・た・日・に・は・も・う!!


人形、それも人と見紛うほど精巧な機械人形を題材にした話というと、どこか倒錯的でお耽美な匂いがぷんぷんいたします。
でもこの作品の場合、絵柄と作風のせいか、それほどいかがわしい雰囲気にはなってません。
なんというか、健全。人形の目玉だけを蒐集したり、少年人形で着せ替え遊びをしたがる変態さんたちも、あまり変態ぽくは見えない。
そこが良いとも言えるし、逆に物足りない人は物足りないかもしれない。


やっぱりどうにもこうにも残念なのは、おはなし作りが上手じゃないことだなぁ…。
導入部分がなんだかとっつきにくい。展開がちょっと乱暴な印象を受ける。
翡翠にはメロメロだけど、語り手役のフランツやエリーゼにあんまり魅力を感じない。おじいさんの意図や人柄も見えてこないし…。
魅力的なパーツをぽんぽん出してきてるのに、なんでそれを掘り下げてくれないのー! って思うところがたくさんあった。
プロローグをやり終えたところで完結したような感じだしなぁ。続編もありそうな雰囲気だけど。


そういうおはなし作りの面がもっとこなれてきたら、そりゃあもう手放しで愛を叫びながら布教しまくるのですが。
…文句を言うのは期待してるからなのですよ…!
作品として一番輝きを放っていたのは、最初に読んだ「真空融接」かもしれない。(あくまで個人的感想。特に下巻)
応援してるのでこれからもがんばってほしいです。


ところで、翡翠の次にメロメロなのは紅さんです!
凛々しいお顔にハートを射抜かれた。ドレスにブーツ! 乗馬服! もうだめだー!



※作者さんつながりで
「真空融接」の感想はこちら
「獏~BAKU~」1・2巻の感想はこちら


この記事へのコメント


この記事へのトラックバック