からからと回り始めたかざぐるま ~オノ・ナツメ「さらい屋五葉」第四集

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表紙は政と新キャラの銀太。裏表紙は、ひそかにお気に入りの立花さんがピンで張ってます! やったね。
立花って名前が出てきたのは4巻になって初めてだったかな。刑事ドラマなんかに出てきそうな名脇役っぽいいでたちが好き。


俄かに巷を騒がすようになった拐かし一味「夜烏」の噂。代理業銀太の接触。八木の過去。既にこの世にいない、「弥一」という名の男。兄貴と呼ばれる頬に傷持つ男。ところどころ透かし見えてきた弥一の素性。


五葉の仕事では殺しはやらないと言いながら、自分を探してきた男の命はためらいなく奪うイチさん(いや、ためらいはあったのかもしれない、すぐには死ななかったわけだから)。
政や銀太の事情をつまらねえと言うたびに、イチさんが何を厭い何に囚われているかが垣間みえる、でも事の全貌はまだみえてこず。


オノさんはわりといつも、対象を観察というか観賞する視点でおはなしを描いているような印象を受ける。
それだけに展開がどう転んでもおかしくないような、やると決めたら容赦なくやってしまいそうな予感。
特にイチさんは、何にも未練を残さずにふっといっちゃいそうな空気が最初からあったからなあ。


結局、誠と呼ばれのちに弥一と呼ばれた男のことを何もわからせずに終わってしまうのか、知りたいけど知ることを選ばなかった彼らのなかに政や銀太が入ることで否が応にも暴かれていくのか。
政が出会って見てきた「弥一殿」という人間もまた、イチさんの正しい一面であればいいと思うのだけど。
私たちには、人一人わかることすらひどく難しい。


ゆるやかだった風が勢いを得て、いよいよ激しくかざぐるまが回り出したような按配のさらい屋五葉。
次巻にて大詰めの展開か? 予告を見た限りではそんな感じです。(台詞しか載ってないけど)


まあでも、陰ある男が苦悩する姿っていうのは傍観者として眺めてるぶんにはオイシイです。ごちそうさまです(笑)。
それから銀太は途中でざんぎり頭にしたけど、それだけで一気にイタリア~ンな雰囲気が出てきてしまうから不思議。



一~二集の感想はこちら
三集の感想はこちら


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