再読・森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女」



文庫版が出たので、購入して読みなおしました。


何というかわゆき表紙なのでしょうか!
作中に登場する様々なモチーフがぎゅうっと凝縮されていて、にこにこうふふとなりますねえ。
ハードカバーの表紙も大変かわゆかったけど、私はこっちのほうが好き。


羽海野チカさんが解説イラストを寄せてらっしゃいます。これもかわゆいです。
こうやって羽海野さんの絵で登場人物を描かれると、もう完全に羽海野絵で脳内再現されちゃいます。
詭弁論部OBの詭弁踊りとか、もうそのままじゃんね!(笑)達磨とか猫とかも。(でも乙女だけは、表紙の中村佑介さんのバージョンに一票)
イラストと共に好きなコトバを挙げてらっしゃったので、私も気になった部分を順不同に挙げてみます。


・「寄せては返す経済的好調不調の浪を、東堂さんは錦鯉たちと共に、手に鰭(ひれ)を取って果敢に乗り切っていたのですが」
・「豆ッ恥、豆ッ恥。」
・「そんなやつを読む閑(ひま)があったら、むしろ私を読みたまえ。なかなかオモシロイことが色々書いてあるよ。」
・「なむなむ!」
・「ぽんぽこりんに膨れたビニール袋」
・「盥(たらい)一杯分ほどの玉子酒をこしらえたと言っても過言ではないのです。ごめんなさい。過言でした。」
・「『偏屈王』の主役を張ってた女優が交代したらしい」「お、どんな人? べっぴんか?」「でっかい緋鯉をかついで、達磨の首飾りをつけている」「……何それ。妖怪?」



ラストシーンは何故か泣けちゃったのよ。そうそう泣く話でもないのに。
進々堂の窓際の席でぼんやりする先輩を見て、乙女が「まるで空気のように軽い小さな猫をお腹にのせて、草原に寝転んでいるような気持ち」になるところで。
これまで先輩が「人事を尽くして」奔走しまくってきた数々の出来事が、走馬灯のようにくるくると頭の中をめぐりめぐって、うっかり胸がいっぱいになったんだよ。先輩。



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vol.12「 夜は短し歩けよ乙女 」森見 登美彦
Excerpt: 先輩の故意すぎる「偶然の出会い」の意味に気づくこともなく、 「あ!先輩、奇遇ですねぇ!」 とニコニコしながら気ままにあちこち歩いていく。 先輩の恋の行方は如何に!? ...
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Tracked: 2009-09-28 18:16