君と春を待つ ~びっけ「真空融接 春」



「獏~BAKU~」4巻、「あめのちはれ」1巻、そしてこの「真空融接 春」と、3月末から4月初めはびっけさんの新刊ラッシュでしたが、一番の目玉はやっぱりこれ!
まさか「真空融接」の続編が読めるなんて~~! うれしいな。


前の感想でも書いたように、作品の舞台になっている国では、「供給者」と「補給者」が一対のパートナーになっている。
他の国でいうところのキスという行為で毎日「充電」をしないと、お互い生きていけないという設定。
パートナーはまだ幼い頃に医師によって決められ、基本的には一生をともにする。
それは同年代の、異性だったり同性だったりする。


設定の部分でひっかかってしまうと読みづらいかもしれませんが、そこを気にしなければ(笑)すごく素敵な話です。
ジャンルはBLだけど、絵柄のせいなのかあまりBLという感じがしない。
びっけさんの絵って、人間のドロドロした部分とかいやらしさを全然感じない絵なんですよね。
だから、ドロドロを表現するにはきっと適さないんだろうけど、純度の高い混じりけのない気持ちを表現するのにはすごく適していると思う。


収録されているのは、アレクシとラエルの出会いの話、本編から少し時間が立った頃のエリアスとキィルの話、アレクシの父・フロランとジルの話、ラエルたちがパーティで知り合った少女ミレイユとそのパートナーの話。
と、番外編的な色合いの話がそろっています。


「まいったな お父さんになってからは
涙もろいのは卒業したかったんだけど
おまえがいてくれるのが 本当にうれしくて
時々すごく泣けてくる」


フロランがジルに対してこんなことを言うシーンがあって、そこが私はとっても好きです。
パートナーは離れられない関係だっていうのが前提にあるから、彼らは照れることなくストレートな言葉を相手に伝えることができる。そのことがうらやましかったりする。
でも、だからこそ言葉に出して伝えることが大切なんだ、というのが第11章「春を迎えて」のテーマにもなっています。
「春を迎えて」のミレイユかわいかったなあ。特にスカートからのびる太ももが(笑)


エリアスが大きくなってる! 長ズボンになってる! こうやって成長していくんだな…。
「補給セーブしなくていいからね」って言ってるところのラエルがめちゃめちゃ色っぽいと思った。体が斜めになってるとこが。


そうかと思えば、ちびっこ時代の2人のかわいいことー!
特に第10章「君がいる場所に帰ろう」のちびアレクシは、衝撃的なかわいさでした。
ひ…人見知りしとる! かわいすぎる!


それとこのシリーズ、装丁がめっっっちゃいいんですよ!!
カバーを外した本体部分の表紙は別イラスト(↓)になってるんだけど、それもカラーで。
さらさらした手触りの紙なので、淡い水彩の色がとっても映えて美しいです。
いっそ、カバー外したバージョンで飾っておきたいくらい。
お得感もあるし、所有欲が満たされる装丁だと思います。
本体表紙


タイトルに「春」ってついてるってことは、「夏」「秋」「冬」もあるんだろうか?
ちょっと期待してしまうよ。



「真空融接」上下巻の感想はこちら
せっかくなので表紙も↓(単に載せたいだけ)


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