なんかこう ~西森博之「お茶にごす。」9巻




「ねェ、雅矢クン。
優しい人になって。
そしたらきっと、君の欲しいものが手に入るよ。」


まだ山田と出会う前の、まークンの子ども時代が明かされた9巻。
母親との死別、その後初対面した父親から浴びせられた、「そいつが優しくなれるわけねーだろ」という呪いにも似た言葉。
ワケアリなんだろうとは思っていたけど、予想以上にヘビーな過去を持っていたまークンだった…。
山田はそのへんのことも知ってる風だけど、いつ頃聞かされたんだろう。


優しい人になれば、欲しいものが手に入るよ、という秘書さんの言葉に、そのときは「欲しいもんなんかねーよ。」と答えたまークン。
でも今のまークンはきっと、欲しいものいっぱいあるんだと思う。そのことがとってもとってもうれしいです。


それにしても、まークンが施設に入ってから父親が来るまでの時間の流れを、わずか2ページ弱で表現しているのが心底すごいと思います。
台詞ナシで、最小限のコマ数で、それなりの時間が経ったってことが読者にちゃんとわかるようになってる。西森先生、本当にすごい。


「あのコはどうして優しい人になりたいのかしら?」


そして、今日も今日とて素敵でした部長さんー!
部長さんの「あのコ」呼びに萌えまくった!!!
悪魔(デビル)の異名を持つまークンを「あのコ」て! 年下だから別にヘンじゃないんだけど、「あのコ」て! ひょえー!
他にもいったん別れたあとでの「どこに行くのかな?」(&上目遣い)にも心底やられましたし、自分の家のことを話したくないまークンの気持ちを察して、ウケたふりして笑ってくれるところとか、なんかこう…なんかこうだった!
まークンじゃないけど「なんかこう」としか言えないよねー、これは。


アニメ部のつくったアニメを見て、内心はドン引きしつつも誉めまくったまークンと山田は、ほんとに成長したんだなあ~と思った。
成長っていうよりかは、彼らと関わってきた時間の長さによるものなのかも。卓ちゃんたちが、どれだけがんばってアニメ制作に取り組んできたかを間近で見てきたんだし(実際に体験もしたし)ね。
「コークコク」とうなずいてるまークンがかわいい。
そんで、アニメ部の「あの手」にはもう大爆笑(笑)ハズすとサムイなーこれ!
ものすごく真剣な顔してる卓ちゃんと沢村がおもしろすぎた。


悪者を怒りのままにひっぱたいてしまって落ち込む夏帆ちゃんを励まそうとして、「すかっとしたねー!!」と無理やりカラ元気を出す部長さんが愛しくてならない…
それでよけいに泣いちゃう夏帆ちゃんと、もらい泣きしてしまう部長さんと、こっちもひそかにもらい泣きしてる山田。お前はほんとに夏帆ちゃん好きだな、ヤーマダ。
その後の、雨の中でのお茶会のシーンがとても良かった。ニクイ演出だと思います。
雨に濡れないように、傘の下にみんな集まって、誰にも邪魔されずに夏帆ちゃんの点てたお茶をいただく茶道部員たち。
部長が言うように、きっと一生の思い出になるはず。


あと、今巻は、
ブルーwww ブwルwーwww
と、初めて「w」を使いたくなるほど、ブルー樫沢がフビンなことになっていましたね(笑)
文化祭のときとか、そこで登場させる意味があるのかと疑うような登場の仕方だった…智花ちゃんだけは気づいてたってところが、やっぱり後の伏線になったりするのかなあ?
しかしブルーと智花ちゃんにこんなフラグが立つとは予想だにしませんでした。合宿ネタは尾を引くなー。


山田と夏帆ちゃんも進展してくれたらうれしいけどなあ。
電子レンジを預ける云々のやりとりはいい感じでしたね。
結局あのままレンジは返してないのかな。もうずっと夏帆ちゃんが持ってたらいいと思う。


ああ…長くなってしまった…まだまだ言及し足りないくらい(例えば「ウラから見ないで」って書いてある文化祭の門をみんなで裏から見てるとことか)今巻も読み応え満点だった「お茶にごす。」ですが、
サンデー本誌のほうでは、先日ついに最終回を迎えてしまったそうで…(私はrenaemonさんのブログで知りました)
お茶が終わることで、私の「人生楽しい度」は確実に下がってしまった…
はああ~…さびしいなあ……


とはいえ、コミックス未収録分はあと数巻分残っているみたいなので、それをとことん楽しんで読もうと思います。
悲しむのはその後にする! ということで、10巻が楽しみだー!!



8巻の感想はこちら


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