夕陽とふたり ~西森博之「お茶にごす。」10巻




祝・2ケタの10巻!
しかしあと一巻で終わりか~…うわーん!



幅ちゃんを助けるために悪人のフリをしたせいで、古田と対決する羽目になったまークンと山田。
「俺の係は決まってる。」と、善人である古田を倒すことにまったく躊躇しないまークン。
優しさや正しさに答えはないのだろうけど、まークンの美点は「こう」と決めたら絶対にやりとおすところだ。
山田は「サスガ!」と思うし、古田は「スゲー男だぜ!!」と思うし、まークンがそう思われるに足る男であるのは事実なんですよね。



古田君はほんとにいい奴なのね。どこかしらトボケてて好きです。
「俺、悪くねェんじゃね!?」と気づくところがすごい可笑しかった。そうだよ、悪くないよ(笑)



「小鬼」の夏帆ちゃん面白すぎたなぁー!
ひどい、ひどいよ、まさに小鬼だよ!(笑)
男どもの想像の中での夏帆ちゃんがメチャメチャしおらしかったから、ギャップで余計に笑えた。
ウサギ→トラっていうイメージ修正にも大笑いしました。
でも程々にしないといつかしっぺ返しをくらっちゃう気がするよー! 夏帆ちゃん気をつけてー!



部長のために、夕陽に見立てたゴムボールを高く高く蹴り上げるまークンと、それを見上げる部長さん。
あんまり見とれてたから、顔の上にボールが落ちてくるのを避けられなくて痛がる部長さん、それを見て焦るまークンの「よけてくださいよー。」
帰り際、ボールを持ったままのまークンに向かって部長さんが手を差し伸べる。
「ちょーだい。夕陽。」



…お茶史上、屈指の名シーンであったと思います。
何これ、何なのこの幸福感! ヤーマダもカラスも天使に見えるまークンの心境がわかりすぎる!
後日の部長さんの、クラスメートに対する「うう…夕陽を、夕陽をもらったの…」という言葉が満開に可愛くてメロンメロンです。
「部長の笑顔が見たい。」一心で、「夕日2号」の改良に燃えるまークンにも萌え萌えです。(部長さんがそれにちゃんと気づくのがまた!)



「いい奴のフリ」にスッカリハマっている(笑)合宿のときの二人組も再登場しました。
まークンの仲間だから、とピンチの二人を逃がそうとがんばる部長さん。
足もガクガク震えているし、「知りませんですけど。」というヘンな言い回しにも恐れと緊張が表れてて、どうしてそこまでして…と思うけれど、これが姉崎奈緒美という人なんだろうなあ。
「あなた達はいい事をしました。いい人です。」には、二人じゃないけど泣きそうになった。
さらに、大声を出して助けを呼ぶ部長さんの精いっぱいの表情には、いやーほんと萌え死ぬかと思いました。何なんだこの人、本当に妖精なのか。



(俺らなんか近づいていい人じゃない…
確かに… 仲間だな。)



自分と関わるかぎり、部長が危険な目に遭う可能性は増える。
まークンが対古田のときに感じた「チリッ」という胸の痛みも、きっとこれなのでしょう。
部長の笑顔が見たい、それには自分の存在が邪魔になるかもしれない。
「部長に必要な人間な気がする」と思うことができた直後なだけに、ズシンと身に堪えただろうな。



そんなこんなで、ちょっぴりシリアスに終わった10巻。
次巻で終わりなんてウソだ~。ちゃんと終わるのか?
でもまあ、少ないページ数で驚くほど豊かな物語を紡いでくださる西森先生のことだから、そんなに心配はしてないのですけど。
完結巻、寂しいけれど楽しみです。
ブルーが報われる日も、必ず来ると信じて!(笑)



9巻の感想はこちら



 



この記事へのコメント

  • yuuuming

    夕陽のシーン、私も感動で胸がうちふるえました!w
    脳内は「もうこの二人、いいかんじじゃん!もうつきあっちゃえよ!」という、完全に中学生モードです(笑)
    「知りませんですけど」はこの記事を読むまで気づきませんでした…!お恥ずかしい。
    すごく細かいですね。
    ブルーは夏帆の友達といい感じになって終わりそうですね~
    なんだか最近かっこ悪いところばっかりで、同情しちゃいます。
    2009年09月29日 02:59
  • だいち

    毎日更新をチェックして、三森さんの「お茶」10巻の感想を待っておりました。
    夕陽のシーン、本当に心が震えましたよね。
    期待通りの素敵な感想を読ませていただきまして、ありがとうございました。
    2009年09月29日 20:58
  • 三森紘子

    お返事が遅くなってすみませんでした~!


    yuuumingさんへ

    コメントありがとうございます☆
    そうですよねー、私も「つきあっちゃえよ! 君らつきあっちゃえよ!」とずーっと心の中でツッコミながら読んでいました(笑)

    >なんだか最近かっこ悪いところばっかりで、同情しちゃいます。

    ほんとほんと(笑)ブルーの位置付けはある意味オイシイのでしょうけど、そろそろ見せ場を作ってあげてほしいですね。
    智花ちゃんといい感じになってくれるとうれしいです!


    だいちさんへ

    コメントありがとうございます☆
    わー、チェックしてくださってたんですか、すごくうれしいです! 更新遅くてすみませんでした…。
    夕陽のシーン、良かったですよね! 案外ロマンチスト(笑)な西森先生が大好きです。
    こちらこそ、素敵なコメントありがとうございました!
    2009年10月02日 13:15

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