竜虎共闘 ~竹宮ゆゆこ「とらドラ!」




ずっと気になってて。こないだたまたまアニメの1話を観てみて、うんおもしろい。と、原作も読んでみることにしました。



桜舞う四月。高校二年。新しいクラス。
目つきは悪いが普通の子、高須竜児は、ちっちゃいのに凶暴獰猛、“手乗りタイガー”と恐れられる逢坂大河と出会う。
そして彼女の知ってはいけない秘密を知ってしまい―。
それが竜虎相食む恋と戦いの幕開けだった!
いつもにこにこ、超マイペース娘の櫛枝実乃梨、文武両道、勤勉実直、だけどちょっとずれてるメガネ委員長、北村祐作も絡み、
どこか変なメンツによる恋はすんなりいくはずもなく…!?
(Amazon内容紹介より)



ううー、好きです。かなり好みな作品。
文章が好き。こういう、ライトノベル文体は全然受け付けないこともあるんだけど、竹宮さんの文章は好きです。読みやすいし、油断してるとスッと心に斬り込んでくる。
かと思えばコミカルな描写もテンポがよく、お弁当椅子取り大作戦は絵が脳裏に浮かんできて笑いました。



本当は普通の高校生なのに、父譲りの目つきの悪さで周囲に恐れられてしまうことに慣れている竜児と、温かくはない家庭環境で育ち、触る者皆傷つける虎と化した大河。
大河の秘密を知って彼女に闇討ちされかけた竜児は、「犬のように何でも言うことをきくから」という約束をしてその場をおさめ、大河の恋の成就のため協力することになる。



「あんたは……竜児は、犬としては駄犬だけど、人間としては――まあまあよ。だから……だから、それがわかったから、もうやめるの。
……あんたはつまらない奴じゃない。もっと、なんていうか……従えるのではなくて、並び立ちたいと思うような……」



大河が竜児に向けて、そんな言葉をかけるシーンがあります。
「主人と犬」のいびつな関係、利害の一致で結ばれた関係だった竜児と大河が、同じようにどうにもならないことで悩み、苦しみ、それでも自分をやめずにいようとしている似たもの同士であることに気づいたとき、二人は本当の意味で並び立つことになる。



大河がとうとう北村に告白したとき、偶然聞いていた竜児は人知れず感動するのです。おまえ、すごいな、と。俺にはあんなふうに想いを伝えることはできないと。
けれど、続く大河の独白で、彼女がそうやって自分の気持ちを伝える勇気を持てたのは、竜児の存在があったからに他ならないことを、読者も竜児も知るのです。
これはそんな二人の、目に見えたり見えなかったりする、数多の困難に対する共闘の記録なのだ。
深夜に二人がかりで電柱を襲うエピソードが静かに感動的。



あとは挿絵がうーん。とっても可愛い。とっても可愛いんだけど、「可愛いだけ」の挿絵になってしまっているのが残念です。
もっと違う場面を描いてほしかった…文と絵の相乗効果を上げる余地がまだあったはず。
大河は可愛いのでまったく問題ありませんが、竜児のビジュアルが納得いかない! 全然「怖そう」じゃないじゃない! 普通にさわやかイケメンじゃないか!(笑)
文句ばっかり言ってすいません…。なんでかな、ライトノベルの挿絵は、普通の小説と比べて作品に占める割合が大きいから注文が多くなるのかな。



1巻単独できれいにまとまってるんじゃないかと思うんだけど、アマゾンのレビュー見てると、「本当に面白いのは5巻くらいから」って書いてあったりするんですよね…。
気になるじゃないか! というわけで、続刊も読もうと思います。




コミックス版も気になる。



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