手と手を。 ~ノベライズ・相田冬二「男たちの挽歌 A BETTER TOMORROW」




これも感想寝かしすぎた…!



大好きなノベライザー・相田冬二さんの最新作。
…とか言いつつ、前作の「黒く濁る村」をまだ読めていません! すみません!
とりあえず「挽歌」のほうの感想を先に。



原作映画は、1986年に公開された同名映画のリウェイク版です。(「リメイク」じゃなくて「再覚醒=リウェイク」なのだそう)
オリジナルもリウェイク版もどっちも観てないので、知識はまっさらな状態でこのノベライズ版を読みました。
構成の妙、章立てのうまさ、心にポッと灯る一節の数々、毎度ながらさすがだわあ…と思いつつ。



タイトルに偽りなく、ほんとに男たちの、男だけの世界です。
出てくる女は母親代わりの食堂のおばさんだけ。
読者(女)からすると、まったく関わりのない世界を覗き観ているような印象です。
任侠ものって全体的にそうだけど(あれ、これは任侠ものに入れてしまっていいのかな…笑)
読者(男)なら、自分にいろいろ置き換えて読んだりされるのでしょうかねえ。



ヨンチュンがヒョクをどうしてそんなに慕うのか、わかんなかったんですよね。実の兄弟なのかと思ったら、弟は別にいるし。
そこは詳しくは書いてない。ただヒョク兄のためなら何でもできると、ヨンチュンが思っているという事実のみ。理由はないのかもしれない。きっとないんだろうな。



けれどテミンが、つながれる兄弟の手と手を見て感動したように(そして猛烈に憎んだように)、
理解できないもの、自分の入りこむ余地のないものごとに対しても、人は心を寄せることができるのだと思います。
私がほんをよむのも、そういうことなのかもしれません。
(思いっきり自己投影して読むこともあるけどね…)



その瞬間、ヨンチュンは何を思ったのか。
ヒョクは、テミンは、チョルは何を思ったのか。
私にはわからない、雨が全部持ち去ってしまったから。
知人の心中を思うように、想像してみることにする。



それにしても、序盤の白スーツのヨンチュン兄貴かっこいいなあオイ!!(映画のシーンの写真もいっぱい収録されてました)
汚れるリスクを怖れずに、白スーツを着こなせてるってだけで崇拝の対象になります(笑)
映画は劇場ではもうムリそうなので、レンタルが始まったら観てみようと思います。




作者さんつながりで


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