小さきことは洩らすも大事 ~オノ・ナツメ「つらつらわらじ」2巻




 「人は寄せつけてはおりません
 ただ 椿の花を一輪」



むうう~、めちゃめちゃ面白いぞこれ。



本屋で雑誌立ち読みしたり、単行本でもパラッと流し読みしたぐらいではそこまで面白そうに見えないんだけど(当社比)、
じっくり読んでみるとこれはまことに面白いです。ほんと唸ってしまう。
腰を落ち着けてゆっくり読まれることをオススメします。



椿の本陣にて秘される殿ご落胤騒動の真相、
行木長門の思惑と熊田和泉の対抗心、
山和木三郎左衛門の懸念、倉知九太郎の逡巡に、百楽と名づけられた馬。
参勤の旅はいまだ終わらず。



登場人物がいっぱいいて、みんなてんでばらばらなこと考えてて、それぞれに動いている漫画なのですが。
ドカンと大きい事件が起きるのではなく、大小さまざまな物ごとの連続によって日々が進んでいくのだ、
それが一番面白いのだ、ということを強く思わされます、読んでいる間中。



個人的にいちばん気になるのは、九太郎…もとい九作の行く末です。
密命を受けて行列にもぐりこんだ御庭番でありながら、目論見とは裏腹にあれよあれよと出世してしまい今や殿の馬番に。
世話に忙しくて隠密行動もままならぬという、映画やドラマだったら寺島進あたりが演っていそうな(←勝手なイメージ)キャラクターです。
成り行きに翻弄されながらも、当初の目的を果たせるのかどうか。
殿のお馬(気位高い)・百楽との関係も好きです。っていうか百楽すげえいいな。



和泉と同じ顔(従兄弟だから)の一条関白殿下がものすご~いお公家さん喋りで、なんかこう、体の内側がかゆくなる(笑)
松平定信も出てきましたなあ。「らしい」顔してらっしゃるなあ。
そして本陣の主の梶善右衛門おじいちゃま(←こう呼びたくなる)が可愛くてたまりません。置物があったら欲しいくらい…。
日木家に届いた亀のかたちの飾り瓦も可愛い~。



いちばんかっこいいのは殿ですよねやっぱり。
殿と呼ばれるにふさわしいお方。
和泉ピンチ!な3巻の発売が楽しみじゃのう。



2巻の感想はこちら




 



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