ツジトモ「GIANT KILLING」11~13巻感想

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「原作」だった綱本将也先生の肩書きが、10巻から「原案・取材協力」に変わってますので、記事タイトルの著者表記も変えさせていただいてます。
前回からこれまたえらい間が空いてしまって、「待ってます」と言ってくださっていた方々には申し訳もございません。トホホ。




※先の巻のネタバレも出てくると思うので、未読の方はご注意ください。
それでは↓





 

◆11巻




これまたかっこいい表紙で動悸が止まらない。



『あいつらはいろんな人の想いを背負ってるってこともわかってる…… そんな奴らのプレーがつまんないわけがない』(達海猛)
『今までパッとしないシーズンを何度も繰り返してきてさ…… いいときになって乗り遅れるってのもなんかシャクじゃねえのよ 堀田君……』(石神達雄)
『何万ている向こうのサポーターが肩落として帰ってくなか…… あいつらだけ胸張って上機嫌で帰るんだ
それを叶えられんのは お前らだけなんだぜ?』(達海猛)



 さかいさ
 ああああ
 ああん!



…叫んでばかりで芸がないのは承知の上で、それでも叫ばせていただきたい。
堺さんのかっこよさに、何か生み落としそうなほどメロメロです!



堺さんの何がこんなにかっこいいのかというとですね!
6巻で、怪我して落ち込む世良を堺さんが叱咤激励する場面があったじゃないですか。
あれって、世良を励まそうとしてたのは勿論なんだけど、
それと同じくらい、「お前がいなきゃ試合に出られやすいし」「太れ太れ、怪我も長引け」っていう言葉も間違いなく本音だったと思うんですよね。



年長だから、経験値が高いからと余裕ぶることもなく、若さには勝てないからと諦めることもない。
それって世良(や夏木)を対等に見ているってことですよね。
自分の体のメンテナンスにはとことん気を配りながらも、年齢を言い訳にはしない。
いつだって実力で、ライバルに勝ちたいし誰よりも点を入れるFWでありたいと思ってる。
つまり挑戦し続けることをやめてない。こんなにかっこいいことはないですよ。
「若さとは常に挑戦する精神(スピリット)」だって、ネルソン監督も言っていたもんね。



安全なパスに逃げてた堀田が勝負に出て、ガミさんと世良がつないで、堺さんが打って1点につながったっていうのがまた大きいんだよね、タッツミーが言うとおり!
今が分岐点なんじゃないのか、と気づいた堀田が「まだ終われない!」と自分に即答するのも良かったし、
ベンチでタッツミーが「面白いトコ上げろよな石神」って言ったとおりに、ガミさんが「こっちのほうが面白え!!」というコースを選んだのもすごい好き。
そしてゴール前での堺さんのあの冷静さ…。
タッツミーの「ブラボー」の一言が目にしみる。



私もベテランぐみのほうに親しみを覚えるトシになってきてるんでね(だから椿や世良なんてまぶしいかぎりだよ…)、
ガミさんや丹さん、堀田の活躍する姿がすごくうれしいし、それ以上に、彼らに対する尊敬の思いが強いです。
いろいろとやりなおしがきかなくなってきたなあ…と思うことが前より増えてきてるのですけど、彼らを見ていると、
そんなもん自分次第だっつーの、って言われている気がして元気が出ます。
いやあそれにしても本当に、堀田が地味に男前でドキドキする…。ドキドキ(笑)



ベテラン陣に触発されてプレーにますます気合いが入るキヨもよかったですね。
夏木のバイシクルシュートも! す、すげえ、なんでそんなんできるの? 普通のシュートは外すのに(笑)
椿もかっこよかった! 好不調の波は相変わらず激しいけれど、それでも少しずつ少しずつ、試合の中で成長していっているような気がします。



(子供の頃からのヒーローと一緒に仕事してんだもんな
達海の言うことを一番理解しようとしてるのは…… じつは有里ちゃんなのかもしれないな)



調子に乗りまくる副会長に、有里ちゃんが「達海さんは練習行って」と毅然と接してたのもかっこよかったなあ。
そしてそんな有里ちゃんを見守る後藤さんのこのモノローグ↑がなんともにやにや。
「有里が会長やりゃいいんだ」っていうタッツミーの一言もスキ。



さあ、次は東京ヴィクトリー戦!
プレシーズンマッチの借りを返せるのか!? 東京No.1を名乗るのは一体どちらか!?
あとは箇条書き感想です。



・カレーパーティーでスタメンを決めたと知ったときの松ちゃんの顔が最高
・カッコつけ赤崎(笑)
・ネルソン監督に捨て台詞するタッツミーがかっこかわいかった
「大量リード時の応援に慣れてないスカルズ」めっちゃかわいい!
・夏木の鼻息がおもしろすぎる
・ゼウベルトだけ似てないペペの似顔絵(笑)
・平泉監督のダンディー×スポーティーさが素晴らしい…!

 



◆12巻




も…持田様!



『ETUにも王子様はいるが…… ヴィクトリーの10番は まさに王様だ
王様が動けば そりゃあ何か起こるぜ』(久堂)
『奴らは チャレンジしてやがる そのチャレンジが噛み合ってないから勝てない』(達海猛)
『自らの手でウチを目覚めさせてしまうのかもしれんよ 達海猛』(平泉)



とにかく持田が怖あああ! …な東京ダービーです(笑)
そんな怖いカオしちゃ、椿がビビリ死んじゃうよ…と思いきや、ビビリながらも必死にぶつかっていってましたね。ガンバレ椿。



ケガでしばらく休んでいた持田が久方ぶりにピッチを踏んだ瞬間、割れんばかりの大歓声にスタジアムが包まれる瞬間。鳥肌ものでした。
「帰ってきた!」「頼むぞ!」「なんとかしてくれ!」と、誰もが持田の姿に奮い立ち、望みをかける。
周りを馬鹿にしたような尊大な持田の物言いにも、反論する者は誰もいない。
なぜならその言葉はすべて、まっすぐチームの勝利に向かっているから。
これが名門エースの存在感…! コワイ、ほんとにコワイお人だよ、本物だよなあ、勝利の王様。



「チャンピオンなんて肩書はどうでもいい ただ俺達には どのチームよりも勝利に貪欲だったという誇りがある」



城西のこのモノローグがかっこよかったですね。
去年まではもっと楽に点取ってたのに…と攻めあぐねる三雲に、城西が「楽に勝てる試合なんかない」と諭すところも好きでした。
成績が低迷していてもあえて何も言わずに、選手が自ら考え、行動を起こすのを待つ平泉監督は、
突き放しているのではなく、お前らならできるはずだと期待をかけているのであって、
そのスピリットをわかりやすく体現しているのが城西という気がします。



城西、優等生発言が若干煙たがられてるみたいだけど、いいじゃないの~って思うんですけどねー(笑)
口だけならダメだけど、実際キャプテンを立派に務めあげてるんだから。あとジーノにシロニーって呼ばれてるのがかわいい。



「オーライッ!!!」の石神がめっちゃカッコイイ! ナイスディフェンスガミさん!
あとは箇条書きで。



・コータの作文の「いいかげんけっかを出してほしいです。」ってとこがすごい小学生の作文らしくてウケた
・ちょっと良いベンチが気になってるタッツミーの可愛さ限りない
「べっ…別に前から怖くなんかねえけどな!」と吠えるクロの可愛さも限りない
・見かけによらずプライドの高い堀
・ドリさんに注意されて「ビクー」てなってるクロ愛しい

 



◆13巻




も~、表紙なごみまくり! ふろりんかわいいよ!



『当たって砕けて当然なら 俺の持てる力すべてをぶつけてやる……!』(椿大介)
『だったらもっと声出そうぜ 俺達は傍観者じゃねえ 黙って指くわえて見てんのがサポーターか?』(羽田)
『忘れんな 俺達はチャレンジャーだ
挑む側が一丸とならないで 大金星なんて挙げられるかよ』(達海猛)

 


さあ東京V戦も佳境に! 
タッツミーが丹波を「ムードメーカー」、堺を「ゴール前でも冷静でいられる」と評していたのがなんか印象的でした。
加えて、「マイペースが強みのジーノや石神がはいるけど」「あいつらいかんせん闘志が表に出ない」と。た、確かに(笑)
適材適所、適材適所だよなあ。



東京Vワンゴール目の、平泉監督の「よしっ!!!」がすごいアツかったなあ。それをバッチリカメラに捉える久堂さんもさすが。
日本代表チームの監督に選ばれなかったことが、平泉監督の心にずっと引っ掛かってるんだとすれば、
この人も自分の誇りを賭けてるんだろうなあ。
そしてプライド高いといえば、持田にグッサリ言われて屈辱に震えてる堀が、なんか…かわいかったです(笑)
ギャースってなってるクロもスキ!



そんなわけで東京V戦が終わりましたが、今まであまり気にしていなかったサポーターというものについて考えさせられた試合でした。
スタジアムを埋め尽くすような東京Vの応援のなか、その一角で声を張り上げるETUのサポーター…
「俺達は傍観者じゃねえ」という羽田の言葉…
あいつらに胸張って帰らしてやりたい、というタッツミーの思い…



クラブにとって、選手にとって、サポーターの存在がこんなにも力になっているんだ! と、改めて実感した1シーンでした。
それと同時に、ETU不振時代にも変わらず応援を続けてきたスカルズは、本当によくやっていたなあと思いました。



だって、力の限り応援しても、負けることのほうが多かったんですよね。
負け試合の後、帰路につくサポーターの心境がどんなものであるかは、想像することができます。
タッツミーがいなくなって、ゴローさんたちがETUから離れてしまったのも、無理からぬことだと思う。少なくとも私には責められません。



でも、どんなに劣勢になっても、スカルズはETUのサポーターをやめなかったんだものね。
タッツミーが監督として戻ってきたときに反対したのも、バスを取り囲んだりしたのも、やり方は荒っぽかったかもしれないけど、チームを愛する心があったからに他なりません。
「サポーターの質も下がった」なんて副会長は嘆いてましたが、
それでもずっとETUを見続けてきたスカルズは、しんからのETUサポーターであると思います。



だけど、「ちっちゃい子が泣いてる側で大人が好き勝手なことを言ってるなんて、バカバカしいよ」というコータの言葉も、また真実をついていて。
サポーターの内輪でいざこざが起こるのが、クラブや選手が最も望んでいないことだって、羽田はしっかりわかってるじゃないか。
この先の彼らが一体どうなっていくのか、とっても気になります。
スカルズ結成秘話も、まだ語られてないしね…少なくとも19巻の時点では。



オールスターゲームはかわいいかわいいのてんこ盛りでしたなあ~(笑)
マスコットのミニゲーム、かなり本気で繰り広げられててスゴかった。
ほんとにパッカくんの中には誰が入ってるんでしょうね…マスコット界の潰し屋!
あと、シャッチーがスゴイな。両手がふさがってるのにこの動き…只者ではないぞ。



外国人選抜チームも面白すぎる…
ブラジル3人組とハウアーのファーストコンタクトが最高でした。ゼウベルトはっきり「気持ち悪い」って言っちゃってるし!(笑)
MVPをどうしても獲りたくて味方の足を引っ張るペペ・チャンス・ハウちゃんがかわいすぎます。ゼウベルトがんばって1点入れたのに!
そして星野は可哀相ですね…(笑)



個性的という点では日本人チームも負けてはいません。
「やる気のない引率の先生みたい」とか思われてる平泉監督が、ほんとにそんな感じで笑えました。
キラキラオーラを振りまくケン様はかっこいいし、そんな憧れのケン様に声をかけられて鼻血を吹く窪田は相変わらずだし。
あの夏木が「こんなメンバーで大丈夫なのか?」って不安がってるのがまた(笑)



サックラーもやっとここで顔と名前がハッキリ登場します。
ほんとにね…サックラーのオトメンっぷりはすごいよね…。こんなに可愛い37歳男性がいていいんでしょうかねまったく…
何を真剣に考えてるかと思えば、自分のあだ名かよっていう(笑)
タッツミーに自己紹介するのとかも、内心すっごく緊張してたんだろうなあ。
「地味過ぎてコーチの人に握手しちゃった」っていう回想の一コマが面白すぎました。



あとはやっぱり箇条書き。



「部活じゃないんだからさ」なコーチ陣
・エスパー赤崎…!(117ページ参照)
・後藤「有里ちゃんコエーな」
・大江戸通運のポスター欲しい
・堺さんの私服ステキ☆
・夏木「達海さんは俺のこと選んでくれたんスよね!? 俺は監督の人気者ですよね!?」
・ダルファー監督とソノダくんのラブラブぶりを唖然と見つめるワールドチーム監督陣にだいばくしょう

 



14巻では石浜の移籍話(涙)、そしてついに若タッツが…!
続きの感想はまた今度です~。




 



この記事へのコメント

  • まるあ

    待ってました! のジャイキリ感想♪♪
    しかし…私の記憶がおぼつかなくなってきている…
    観念して買えばいいのにまだ未購入(意地っ張り)

    持田ねー、怖いですよねー。
    盛大な「帰ってきた!」「頼むぞ!」「なんとかしてくれ!」コールに
    なんぼのもんじゃい! と冷ややかに見ていたんですけど
    ぎゃー、なにそのドS! コワイコワイコワイーっ!!
    と退散したくなるキャラで
    こんなん敵にしないでほしい…と本気で思いました。

    この人の恐ろしいところは
    言うだけでなく実現させる力もあるところ。
    悔しいよ、なんだか。
    味方だったらきっと頼もしいのに~。

    サポーターの問題に関してはワタシ未消化なんです。
    弱小時代も応援し続けたのには頭が下がりますけど
    だからって力ずくの抗議にでてもいいものなのか?!
    サポーターのためのクラブチームではなく
    クラブチームありきのサポーターだと思うので
    どこまで許容していいのか答えが出せません。

    でもそのあたりはタッツミーが意識してくれているので
    結果的にサポーターが喜ぶチームになればいいのかな? と思ったり。
    それでは根本的な解決にならないかもしれませんけど。

    スカルズのみんなは本気で応援しているのがわかるので
    イイ結果がでるといいな~と切に願います。
    これがにわかFANだったりしたら許さないところだ!

    オールスターは…予想外に面白くて嬉しかった!
    さらに登場人物増えんのか! と真っ青になりましたけど
    イイキャラが続々と登場して
    ゲーム自体も(タッツミーがやりたい放題で)面白いし
    パッカくんの思わぬ活躍も見られて結果オーライでした。
    パッカくん素敵だ…惚れる!

    おおう、例によって長文コメントに!
    長々と失礼いたしました!!
    2011年05月09日 16:21
  • 三森紘子

    まるあさんへ

    コメントありがとうございます~☆
    ほんとに、まるあさんの記憶がもっと新しいうちに更新できたらよかったんですけどね…
    遅くなってしまってすみませんでした。お待たせしたにも関わらず読んでいただけてうれしいです!

    >この人の恐ろしいところは
    >言うだけでなく実現させる力もあるところ。
    >悔しいよ、なんだか。
    >味方だったらきっと頼もしいのに~。

    持田は怖いですよねー!
    顔が怖いとか、言動が怖いとかもありますが、
    何よりサッカーに対する熱意を通り越した執念のすごさが、一番怖いところなような気がします。
    おっしゃる通り、味方だったらこんなに頼もしい人もいないんでしょうけど…。
    でももしETUに持田がいたらと想像すると、すごく大変なことになりそうですね(笑)

    >サポーターの問題に関してはワタシ未消化なんです。

    私もサポーターについては、ずっとモヤモヤした感じです。
    誰の主張にも納得できる部分があるんだけど、どーしてこんなにうまくいかないのかなあと…。色々とこんがらがっちゃってますね。
    スパッと解決ってのはしないんだろうけど、きっとちょっとずつでも良い方に変化していくに違いないと思ってます。
    タッツミーがいれば大丈夫かなっていう気もします。もちろんタッツミー一人の力でどうこうなるわけではないですけれど。

    >オールスターは…予想外に面白くて嬉しかった!

    ほんと、楽しいイベントでしたv
    この時点では顔見せだけのキャラクターもいたりして、今後がますます期待させられますね! 名前や顔を覚えるのは大変だけど(笑)
    パッカくんはマジでかっこいいですよね~。チームマスコットの中でも一番好きです!

    ありがとうございました☆それでは!
    2011年05月10日 12:26

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