やさしいものたち ~緑川ゆき「夏目友人帳」12巻




アニメ3期が始まっていますね!
まだ観られてないけど、きっと今回も原作への愛情あふれる素敵な仕上がりになっていることと思います。
「蛍火の杜へ」も9月に劇場公開とのことなので、観に行ってしまいたい気持ちでいっぱいです。
DVDになっても観るチャンスがあるかどうかわかんないし…



さて、夏目が二人!?な表紙の12巻。フォークをくわえてるほうがニャンコ先生ですかねえ。
簡単に各話ごとの感想を。



◆第四十七話 代答



やさしいものに触れて、流す涙もまたやさしい。
ヨビコも夏目もヨウコさんも、なんてなんてやさしいんだろう。
ヨウコさんが書いた手紙の言葉を夏目がヨビコに伝えようとするラストシーンでは、どうしてもどうしても涙がこぼれてしまう。
夏目がいなければずっと届くことのなかった思い。



力でかなわなかったら次はワイロ、と現金なヨビコが面白かったです。それだけ必死だったのだろうけど。
ニャンコ先生は先生のくせにジャムの蓋が開けられないのかい? んもう、かんわいいんだから!



◆第四十八話 妖しきものの名



影茶碗のエピソードは、「夏目」第一回目に入れようとして削ってしまったものだというのをあとがきで読んで、緑川先生、それは本当にようございました…としみじみしました。
ほんのひとときの関わりが、とても大事な出会いになるということ。



レイコさん、律儀に鏡に名前を書いていたんですね。
もしかしたら誰かに名前を呼んでほしかったのかもしれない、自分がしているみたいに誰かの友人帳に名前を書かれてもいいと思ってたのかもしれないなあ、なんて。
レイコさんの夫になった人はどんな人だったのか、とても気になります。



おばばの「来ちゃった」がなんか可愛かった。そんな、カノジョみたいに言われても…!(笑)なんともチャーミングなおばあちゃんでした。



◆第四十九・五十・五十一話 硝子のむこう



ガラスビンに閉じ込められてしまった夏目の身代わりに、ニャンコ先生が夏目の姿に化けるという、今までありそうでなかった展開♪ 斑様はお強いから、変化なんて小細工をする必要は今までなかったということですな!
いつもの夏目が絶対に言ったりやったりしないような言葉や表情をするのが新鮮で楽しかったです。「ちょっと来い。」がもう最高。



夏目に対してずっと、その生き方はしんどいよ、早くこっち側においで、というスタンスだった名取さんが、
「夏目は捨ててはいけないんだ」「きついかもしれないけど 夏目にはきっと必要なんだ」と言葉をかけるに至ったのには感慨深いものがありました。
夏目が夏目のままでいることを願うことで、名取さんは自分の何かを夏目に託したのかも。



夏目のために何かしたい、でも自分が関わることが夏目の負担になってはいないか、と思い悩みながらも、そのことを田沼が夏目本人に声に出して伝えたのにじいんときました。
人より少し生きづらい境遇の中を来た夏目や田沼は、人より少し不器用で臆病かもしれない。
けれどそのぶん相手に対して誠実で真摯で、大事なことはちゃんと伝えることができているじゃないか。
人や妖との縁を、これほど大切にする子たちを他に知らないよ。



誰もいない家を見て寂しそうに顔をゆがませる夏目を見て、塔子さんたちは夏目の人生にもう絶対に必要な存在になったんだなあと思いました。
手放しも壊しも決してしないさせない、本当に大切な存在に。
きっと夏目は、その道を行けるよ。



夏目を助けるため必死で妖を騙そうとする田沼がホントかっこよかった。妖を見るのはこれが初めてなのに、よくがんばったなあ。
夏目がビンの中からボワンと出てくるところの描写がとても好きでした。
巧い、とか達者、とか、そういうのではない絵柄だけれど、こういう描写力は本当に素晴らしいと思います。うっとり。



11巻の感想はこちら



 



この記事へのコメント

  • 三森さん、こんばんは(^^)
    今回も良かったですねぇぇぇ夏目‥心が洗われる‥! 緑川先生はどうして毎回こんなお話が描けるのかと感動です。きっと本当にお優しい方なのでしょうね(´;ω;`)

    『ちょっと来い。』は最高でしたね。哀れ西村w 化けた直後の鏡チェックもツボでした。『くりそつ』てw 夏目そんな悪い顔したことある‥!?(笑)

    影茶碗のラストは本当に良かった。レイコさんの過去が切なくてシュン‥(´・ω・`)となってた私の涙腺が、夏目の『―おれのです。おれのなんです。とても大事な―‥。』という言葉で崩壊しました。このエピソードが“今”載ることになったのには、きっと大事な意味があったのだろうと感じました。

    それから名取さん‥変わりましたね。自分は無理だったけど、夏目には‥『捨ててはいけない』『必要なんだ』と言葉をかける姿がもう‥(T_T)
    名取さんも、きっとまだ手遅れじゃないですよね。だって夏目をこんなに大事に思ってて、家族のように守ろうとしてる。何もかも煩わしくて捨てた人なら、こんな事しません。それはレイコさんにも言える事ですね。
    今回大活躍してくれた田沼も含め、この作品の登場人物たちはみんなどこか不器用で、他人との距離感を掴むのが普通より下手かもしれない。でもその心は本当に綺麗で優しくて、きっと強い。だからこんなに惹かれるのだろうと、改めて思いました(^^)次回は的場さん再登場で緊張ですが‥楽しみに待ちたいと思います♪

    長々とすみません!お邪魔しました~☆
    2011年07月18日 23:16
  • 三森紘子

    銀さんへ

    コメントありがとうございます☆
    夏目は毎回本当に素晴らしいですよね。緑川先生のお人柄がうかがえる、名作だと思います。

    >化けた直後の鏡チェックもツボでした。『くりそつ』てw

    笑いましたね(笑)ニャンコ先生、夏目をそんな風に思っていたのか…(笑)
    田沼に対する受け答えもアヤカシっぽくて、こんな夏目もたまにはいいな~と思ってしまいました。

    >このエピソードが“今”載ることになったのには、きっと大事な意味があったのだろうと感じました。

    私もそう思います!
    夏目と影茶碗みたいに、レイコさんとおばばの出会いも「とても大事な」と言えるようなものだったと思います。

    >何もかも煩わしくて捨てた人なら、こんな事しません。

    本当にそう…! 煩わしいから遠ざける、疎まれるから好きになれない、といいながらも、名取さんもレイコさんもそれをとても大切に思っているのが見えますよね。

    次巻は的場さん登場ですね。ドキドキだけどまたかっこいいニャンコ先生が見られるかな…?(笑)
    楽しみですねー^^
    2011年07月20日 07:31

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