不可思議の旅は道連れ ~矢野隆「無頼無頼(ぶらぶら)ッ!」




書店の店頭で表紙を見たのと、販促のチラシに載っていた1ページ漫画を見たのとでずっと記憶に残っていた本です。
でもタイトルも作者名もまったく覚えてなくて、近所の図書館で「2010~11年刊」「時代小説」とかで絞り込んで蔵書検索し、苦労の末に見つけ出した…という思い出深い一冊(笑)。
あのチラシさえ捨てずにとっておけば、こんな苦労はしなくて済んだのに!(まあ、見つかったときはうれしかったけど)



 不可思議に目がない商人・蜘蛛助と、その用心棒の武士・兵庫。
 とある噂に導かれて足を踏み入れた世界は、奇妙な「掟」に支配され…!
 信じるものを目指し、ひたすら前進する二人組の、スリリングで熱いっ!冒険時代小説。
 (Amazon内容紹介より)



「この世のすべてを己の目に焼き付ける」ため、不可思議を求めて旅を続ける蜘蛛助と、ある目的のために彼の用心棒として同行する兵庫との冒険譚。
相棒ものであり、智恵と力と勇気で試練を攻略したり、敵として登場した人物が仲間っぽくなったり、お色気担当の姐さんもいたりして、すごく「週刊少年ジャンプ!」って感じです。
これを原作とした読み切り漫画が、ジャンプに載ってそうだよすごく。



なので、集英社の単行本として出されてはいるけど、読み心地は完全に「ジャンプJブックス」でした(笑)
兵庫の使うサムライ言葉もなんとなく中途半端だし、時代考証よりとっつきやすさや痛快さを優先している感じ。
漫画風のイラストを表紙にしたのは、出版社の方、正しい売り方だと思います。



見た目も性格も正反対な二人、蜘蛛助と兵庫がいいコンビでした。
いでたちも、シンプルな兵庫に比べて、がちゃがちゃと装飾的な蜘蛛助の衣装がなんかいいなあ…。
地の文では結構な美形のように描かれている蜘蛛助ですが、表紙の絵ではヤンチャな感じで、それがまたよかったり。
「よく見れば顔立ちは整っているが、言動や振る舞いのせいでそうと感じさせない」という設定、なんか…なんか好きです。(「創竜伝」の終くんタイプですねー・笑)



この二人にちっちゃい小丸を加えた、凸凹3人のぶらぶら旅はこれからも続いてゆきそうで、シリーズものとして続編が出たらうれしい作りになってます。
兵庫の探し人もまだ見つかってないしね。
小丸の成長物語としても楽しめそうなので、ぜひ続編を書いてほしいなあ。



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