君と生きのびる ~なるしまゆり「少年魔法士」15巻





 「貴方達は 面子とか秘密とか隠ぺいとかそういうのが好きそうで 
 そんなんじゃ何も解決できそうもないので困ります」



早々に15巻が出たのでうれしいです!! 表紙のイブキが、凛として美しい。



しかし大変です。ホントーに大変なことになっちゃってます、少年たち。
「生まれてから死ぬまで変わらない持ちカードでいかに戦うか」をやっているという意味では、彼らも私も、誰だって同じだとも言える。
でも、世界を相手に闘う覚悟なんて持てと言われて簡単に持てるのかって話ですよ…
上に挙げたイブキの啖呵がシンプルながら核心を突いていて、とても好きだった。



「よかった お前はオレじゃない」 「俺はね そのうち結論を出すよ」
「お前が決めるまで 必ずお前と生きる」 「君と生きのびる」 「うん」



カルノとイブキ。
なんか、この二人って、お互いがお互いをどうしようもなく必要としている、ものすごくがっぷりと噛み合っている二人なんだと思いました。
そうせざるを得ない状況ということ自体がすごいわけですが…
凄絶な嵐が二人の周りを絶えず吹き荒れているようなものだけれど、二人のお互いの間だけは無風であってくれたらいい、台風の目のように。
束の間の無風でもいいじゃないかと思う、安らぎが確かにそこにあるんなら。



レヴィの「思いの記憶」は、カルノの中にずっと残る。
嘘いつわりなく、自分は彼を愛していると、本当の本気で信じることができなければ、そんな役割はとてもじゃないけど受けられないだろう。
「その役目は俺しかいない」と確信し、自分の魂のまるごとをカルノへ贈り渡すことを良しとした、
正解を敢えて知ろうとせず、最後まで自分の望みの通りに行動した――…
それはもしかして幸福なことなのではないだろうか。
もしかしてレヴィはこの上なく幸福に生きたのではないのだろうか。
そんな、ことを、思いつつ、すこしだけ哀惜、させてほしい。



ナギさんはホント、すごい表情をするんですよね。
ナギさんを描かれるとき、なるしま先生はいったいどんな顔をしてらっしゃるんだろうといつも思う。
通常の状態では描けないような絵だと思うんだけどなあー。



さて、力を蓄え技を磨くため修練をつむカルノとイブキをよそに、色々とおぞましい方向へ話が進んでいっていて戦慄します。
いよいよ終わりへ向かっているという予感。待て次巻です。
わー、それにしてもカルノの食べてるごはん(エーテル製)がどれもこれもおいしそうだー!




14巻の感想はこちら



 



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