悪党ふたり ~オノ・ナツメ「ふたがしら」1巻





もう最高です。



手にとる前からそういう予感をむんむんに放っていて、読んだら案の定求めていたものが完璧に近い形で在ったという、この快楽。
これがあるかぎり、私は永久に物語を求めることをやめません。



 赤目一味の頭目の死に立ち会った弁蔵と宗次。
 頭目はふたりに「一味のこと、まかせた」と言い残し、息を引き取った。
 ところが、跡目に据えられたのは頭目の弟分、甚三郎。
 この采配に納得のいかぬふたりは、一味を離れて旅立つ決意をする。
 そう、「でっかいことをやる」ために!
 オノ・ナツメによる心沸き立つ江戸活劇、ついに開幕!!
    (裏表紙内容紹介より)



タイプの違う色男二人の道中を描くこの作品。
冒頭の一話が、二人の関係を知らぬ娘さんの視点から始まるのがいい。すごくいい。
そこから二人の旅が始まったそもそもの発端に時間が戻る構成もすごくいい…。
きたきたきた~っ!!て感じに盛り上がってきちゃいます。



主人公の弁蔵と宗次の男前っぷりにも惚れまくっちまうし、
悪女な姐さんの全身から匂いたつ色気にも骨抜きにされちまうんですが、
私が一番ヤラレたのは叶屋喜兵衛様ですうう…。
なにあの…なにあの落ち着きっぷり腹に一物っぷり…! 豹変やがな…!
ダメ押しの「私の格を落とす気かい?」という台詞で全面降伏です。もう本当にヤラレてしまった。しかしもうあんまり出番はないんだろうなー。



弁蔵と宗次の関係が丁寧に描かれているのもいい。
連れだって歩いたり酒飲んだりしながらの会話の中にも、相棒なんだけど馴れ合ってもない、つかず離れずの絶妙な関係性があらわれてますよね。
それが今後どういう風に変わっていくのか、あるいは変わらないのか、も見どころのひとつだと思う。
ちなみに私は弁蔵のほうがちょっとだけタイプ。



2巻が楽しみ楽しみ。楽しみすぎてどうしよう。
絵の素敵さも相変わらずで、頭の葬儀に皆が集まってくる見開き4ページとかほんとすばらしかったです。



※全然気づいてなかったけど、この二人って「さらい屋五葉」に出てくるあの二人の若かりし日なんだそうですね。
これはさらい屋も読み返さなければ~。



 



この記事へのコメント

  • てって

    お久しぶりです。
    ふたがしら、本日ようやく読みました。
    あんなに色気のある男にどうすれば育つんだ~!!
    (とモテない男の僻みは置いておいて)

    いい作品が始まりましたね。
    単行本派なので、同じく2巻が楽しみです。

    自分もさらい屋を読み返したくなったのですが、
    現在、全巻布教用に出張中という…orz

    髪結いの時、怖くてたまらなかったというシーンにやられてしまった男がここに一人います。
    2012年02月13日 21:09
  • 三森紘子

    てってさんへ

    お久しぶりです、コメントありがとうございます☆
    おお~っ、てってさんも読まれたんですか!
    本当にもう、男の色気にノックアウトされてしまいますよね。
    2巻が今から待ち切れないくらいです。

    さらい屋、私も本棚の奥の奥にしまわれていて容易に出せないんですよね(汗)
    次の休みあたりに掘り返さなくては…。

    >髪結いの時、怖くてたまらなかったというシーンにやられてしまった男がここに一人います。

    ここにもそんな女が一人いまーす(^_^)/(笑)
    甚三のあの鋭い目つき、怖いけどやっぱり色っぽくてたまりませんね…。
    2012年02月15日 20:57

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