何度でも ~羽海野チカ「3月のライオン」7巻





 「――正気の沙汰じゃない
 彼らは何度手ぶらで戻っても
 ますます対策を練って再トライをくり返す
 苦痛などおかまいなしに
 その身を投げて何度でも」



 「何だろうこれ…
 いったいぼくは
 いつのまに出ていたんだ?
 ――こんな明るいところに………」



どれだけの人がこの作品を読んで、
どれだけの思いを胸に抱くのかな。
どしゃ降りの日や、ぺしゃんこな日が来ても、何度でも。何度でも。





表紙は誰かと思ったら、零くんの眼鏡をかけたひなちゃんでした。
眼鏡は度が合わなくてムリだったけど、
ひとりぼっちの見知らぬ京都の町で、零くんが貸してくれた上着は、
RPGの防御装備みたいに、ホコホコとひなちゃんの心を守ってくれたんでしょう。



全ての甘味好きの夢、あんみつ(?)のトッピング全乗せというドリームの実現に興奮を隠せませんでしたーっ! れいちゃんあなたは季節外れのサンタクロースなのかい!?
私自身はもうこんな暴挙に出られるほど若い胃袋じゃないので、代わりにあかりさんとひなちゃんが完食してくれてうれしいよ。
将科部パーティーの個性的なメニューの数々もよかったです。



扉絵のお話にはなごんだ~。
ふとん屋のおじちゃん、どっかに転がってたリスたんを洗って干しといてくれたんだね。いい人っ…いい人~っ…
レース鳩の銀が帰ってくるところでは、涙出ました。



次巻は零くんと宗谷名人の対決!ですね。
こんなに早く相対するときがやってくるとは…! 記念対局だから、本戦(?)というわけではないんでしょうけど。
「将棋の鬼」宗谷名人に、零くんはどこまで挑めるのかなあ。
ああぞわぞわする。



6巻の感想はこちら



 



この記事へのコメント

  • てって

    こんばんは、てってです。自分もようやく7巻を読みました。

    個人的には羽海野チカ先生って少年の内面的成長をメインテーマとして
    物語を紡ぐ方という印象があったのですが、この7巻を読んで
    少年に限らず青春時代の男女の内面的成長を描く作家さんなのかな?
    と思い直しました。

    ハチクロでは、群像劇の形をとりつつも真の主人公は竹本君だと思って読んでいたのですが、
    思えば「はぐちゃん」の芯の強さもしっかり描かれていたよなって…

    その流れで、学生時代に女友達と話したことを思い出しました。
    女性作家さんは思春期の少年にある種の理想像を描きたがり、
    逆に男性作家さんは思春期の少女を透明感のある特別なものとして描こうとする…
    その考えの枠にとらわれ過ぎていたかもしれません。
    2012年03月30日 21:50
  • 三森紘子

    てってさんへ

    こんばんは、コメントありがとうございます♪
    てってさんも7巻読まれたんですね。

    ウミノ先生は確かに少年からの視点、少年の内面をよく描かれるという印象がありますが、
    実際は男も女も、子どもも大人も、生きる全ての人の葛藤や成長、挫折や希望を描こうとされているのではないでしょうか。
    「3月のライオン」では特にそう感じます。

    >女性作家さんは思春期の少年にある種の理想像を描きたがり、
    >逆に男性作家さんは思春期の少女を透明感のある特別なものとして描こうとする…

    そうですね~、それは自分を顧みてみてもそうだよな~と思うのですが、
    最近は男とか女とかで区別するのが難しい、ジェンダーレスな作品が(特に漫画で)増えてきたような気がします。
    読み手としてはとても楽しい、喜ばしいことですよね^^
    2012年03月31日 18:55
  • 透析鉄

    済みません、単行本は買ったのですが、読むのはこれからですm(__)m
    名人のモデルは、おそらく人間では史上最強と、100年後に言われることになるであろう、羽生善治永世6冠でしょうね。監修が同い年の先ちゃん(先崎学八段)ですし。
    羽海野チカさんの作品には、本当に力がありますね。これから期待して読みます。
    2012年04月04日 23:43
  • 三森紘子

    透析鉄さんへ

    コメントありがとうございます♪ もう読まれた頃でしょうか?^^
    宗谷名人は確かに羽生さんを彷彿とさせますよね。普段将棋に興味のない私のような人間にも、羽生さんの凄まじさというのは聴こえてくるので、間違いなく100年後にも名前が残る方であろうなあ、と思います。
    2012年04月06日 21:17

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