文と絵の見事すぎる融合 ~田中芳樹「天竺熱風録」(ノン・ノベル判)

血沸き肉躍るとはこの事よ。 「そういや最近田中芳樹読んでないな」と、軽い気持ちで図書館で手にしただけだった本です。 並ぶ著作の中からこれを選んだのは、藤田和日郎先生の表紙に惹かれたため。 数ある大長編シリーズに比べると目立たない一巻ものですが、フタをあけて読んでみたらばこれがまた、湧きあがるワクワク感の尋常ならざること、遠足前夜の小学生の如し!(うまい譬えが見つかりませんでした…

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なつかしいひとにあえた ~工藤直子「ともだちは海のにおい」

「あの日に返りたい」※シリーズ第6弾です。 ※ 子ども時代に読んだ本を読み返す、私が楽しいだけの試み。不定期更新。 図書館で出会って、あまりの懐かしさに、すぐさま借りて帰ってきた本。 たぶんまだ、実家の本棚にあると思うんだけど。 買ってもらったのは小学校低学年の頃だったかな? 「涼しい」という漢字をまだ習っていなくて読み方がわからなくて、自分で勝手に想像しながら読んでたりした…

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竜虎共闘 ~竹宮ゆゆこ「とらドラ!」

ずっと気になってて。こないだたまたまアニメの1話を観てみて、うんおもしろい。と、原作も読んでみることにしました。 桜舞う四月。高校二年。新しいクラス。 目つきは悪いが普通の子、高須竜児は、ちっちゃいのに凶暴獰猛、“手乗りタイガー”と恐れられる逢坂大河と出会う。 そして彼女の知ってはいけない秘密を知ってしまい―。 それが竜虎相食む恋と戦いの幕開けだった! いつもにこにこ、…

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透明な色の向こう側 ~森博嗣・著/萩尾望都・原作「トーマの心臓」

萩尾望都・森博嗣の組み合わせって! これは…すごいなあ。 考えただけでもよだれがたれそうな最強タッグ、図書館で順番が回ってきたのでようやく読むことができました。 そういえば、森さんの小説を読むのってすっごく久しぶりのことでした。(百年シリーズが好きです。S&Mシリーズは一作目で挫折…) 原作があれだけ素晴らしいものなので、忠実に表現してほしいという気持ちもありつつ、それじゃ面白…

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エーリヒ・ケストナー作/若松宣子訳「飛ぶ教室」(偕成社文庫版)

読んだの初めて。この歳になって。 読み継がれているものは、読み継がれるだけのものを秘めているのだと、つくづく思い知ることになった。 児童文学の傑作。まずそもそもタイトルが素晴らしいなあ。ケストナーさんはお茶目で魅力的な人なんだろうなあ。 正義先生と禁煙さんを再会させてあげたいと願う、マルティンとジョニーの掛け値のない純粋な思いに胸うたれる。 いいもん読んだ。いいもん読んだ…

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