俺たちは奇跡を起こすんだ ~伊坂幸太郎「チルドレン」

文庫版を購入しました。 表紙はハードカバー版と同じ絵。 このそこはかとなくユルいステキな絵が、他の伊坂作品の装丁とは一味違って、好き。 おそらく左端の男が陣内、右端が盲目の青年永瀬で、中央が盲導犬のベスだろう。 5つのお話の中心人物は陣内という男で、「ザ・伊坂小説」を体現したような人物である。 存在自体が騒がしく、口は達者だが言うことがコロコロ変わり(前言撤回が多すぎる…

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タイムマシンがなくっても ~枡野浩一選「ドラえもん短歌」

タイムふろしきで包むと僕たちの手はしっかりとつながっていた 宇都宮敦 どこでもないここにいたいと気付くだけ何度どこでもドアを開けても 平賀谷友里 図書館で借りました。 歌人の枡野浩一さんが、自身のブログ等で一般向けに募集した、ドラえもんを題材にした短歌が収録されております。 ああ、好き、好き。 この本の造り自体からして好き。 1ページに1つ、ドラえ…

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森見登美彦「太陽の塔」を読んだ。

今をときめく森見登美彦をついに読みましたよ。 これも、銀英伝を貸してくれた先輩の本。 うん、この人の文章、好きだ。気に入った。 ファンタジーノベル大賞受賞作というのもミソ。これってファンタジーなんだ…。 恋人に振られた京大生の「私」による思索と妄想が延々と続く小説である。 何だか大正時代の文学のような格式張った文体なんだけど、それがすごく味があって、若者の頭でっかち…

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少女幻想 ~恩田陸「黄昏の百合の骨」

これも文庫になったので購入。 「美少女」という言葉に対する私のイメージはというと、長い黒髪が綺麗で、大人びていて、目力があって、日の光より月の光が似合って、無垢に見えるが既にその身に「女」を住まわせていて、そんでもって強い芯を持っているけれど一方で危うさもあって……と考えていくと、あれ、それってまんま水野理瀬のことじゃないか、と気づく。 水野理瀬は、恩田陸の小説「三月は深…

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ダ・ヴィンチしがつごう

本屋で何気なく表紙を見ると、「伊坂幸太郎大特集」の文字。 買うしかないやろ!これは!!と思った。 やっぱり、プロのライターさんはプロだなぁ。 「押し付けがましくないけど、優しいぬくもりのある」 「仕立ての良い白いシャツのような、普遍的な格好良さ」 「本当に面白いと思えるものに出会って、ただただ『スゴイ!』としか言えなくなってしまう――そんなスペシャルな経験をお望みの…

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