今宵会う人皆浮遊 ~森見登美彦「宵山万華鏡」

装丁素敵! 色づかいが綺麗、かわいい、楽しいー! 舞妓さんの名刺(千社札というらしい)みたいなデザインの章タイトルにもうっとり、いつまでも眺めていたいなあーうふふ。 祇園祭の宵山の日を舞台にした短編集です。 いつものように学生がすったもんだする話もあれば、「きつねのはなし」みたいなホラーテイストもあったり。 共通しているのは、宵山に起こる出来事を描いていること。 私…

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好きな自分 ~上橋菜穂子「夢の守り人」

「おれにはね、人がみんな、〈好きな自分〉の姿を大事にもっているような気がする。なかなかそのとおりにはなれないし、他人にはてれくさくていえないような姿だけどね。  少なくとも、おれはその姿をもって生きてきた。そして、どうしたらいいかわからない分かれ道にやってきたら、どっちに歩んでいくほうが〈好きな自分〉かを考えるんだ」 はああ、うつくしいなあ。 平易で素朴な文章に、ものすごく…

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再読・森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女」

文庫版が出たので、購入して読みなおしました。 何というかわゆき表紙なのでしょうか! 作中に登場する様々なモチーフがぎゅうっと凝縮されていて、にこにこうふふとなりますねえ。 ハードカバーの表紙も大変かわゆかったけど、私はこっちのほうが好き。 羽海野チカさんが解説イラストを寄せてらっしゃいます。これもかわゆいです。 こうやって羽海野さんの絵で登場人物を描かれると、も…

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闇の彼方にあるもの ~上橋菜穂子「闇の守り人」

「精霊の守り人」の続編、読みました。 チャグムやタンダに別れを告げ、生まれ故郷であるカンバル国を訪れたバルサ。 ずっと触れずに生きてきた、自分自身の傷を見つめ直すための来訪だった。 故郷へ通じる洞窟のなかで、バルサはカンバル国の少年・カッサたちと出会う。 この国を揺るがす大きな事件へ関わること、そして自分の過去と向き合うことの、それが発端だった。 …なんという安…

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ヘンテコ百鬼夜行 ~森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女」

久しぶりに小説を一気読みしたー! いよいよ確信をもって好きだと言える、森見登美彦。 本屋大賞ランクインに何の疑問もありません。 「黒髪の乙女」こと「彼女」に一目惚れし、偶然を装ってはやたらと周囲に出没する「先輩」と、そんな「先輩」の思惑に全く気づかずマイペースに我が道を闊歩する天然な「彼女」。 概要だけ聞くとかわいらしい純情恋愛小説に聞こえるが、いや実際かわい…

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