じいちゃんズが一番好き ~今市子「僕のやさしいお兄さん」1巻

0911

表紙で拒絶反応・偏見持ち・どれが面白いのかわからない・レジに持っていくのが恥ずかしい等の理由でBL漫画をあまり読んでいない私ですが、今市子の漫画はわりと読んでおります。
一般向けの「百鬼夜行抄」から入ったせいもあるし、実力派なのでハズレがまずないというのもあるけど、やっぱり「買いやすい表紙」だというのが重要なポイントです。
チキンハートなのでそこは本当に重要です。


この、しっとり落ち着いた色合いで繊細なカラー絵がすごく好き。
なのに、内容はスラップスティックな感じが多い気がする。
カラー絵と中身とのギャップが激しい作家さんだと思うのですが、どうでしょう。
↑悪い意味ではなく、そのギャップがいいんだと思ってます。


スラップスティックといえば「寸止め」が定石なのも好みです。(この作品に関しては寸止めすらもほぼありませんが)
男女の場合でも同じくだけど、いいところなのにいつも邪魔が入るぜ!的なもどかしさには、予定調和のキモチよさがあると思う。


ホモに目覚めたばかりの主人公が恋に落ちた相手は、突然同居することになった義理の兄だった。
という家族もの漫画。
裏表紙には「義兄弟ラブコメ」と書いてあります(そんなジャンルあるのか?)
血はつながってないし、お互い好きという気持ちはあるのだけど、ホモなのはまわりに隠してるし、「家族」をやっていかなきゃいけないし、もう一人腹違いの兄(こいつはノンケ)も同居することになるし、母はよい母親になろうとムリして挫折するし、死んだ父親をめぐっての確執はあるしで、急ごしらえの家族は色々と大変なのである。
あ…でも、男同士の場合は子どもができるわけじゃなし、血がつながっていようがいまいがタブー度は変わらないのかな。


三兄弟の中ではノンケの人・彰人が普通にかっこよくて好き。ガールフレンド五人鉢合わせは自重しろと思うけど、ダメ男はモテるという法則。
義理の兄・鉄平は、二丁目バージョンより普段の天パ眼鏡のほうが好みだ。
主人公の聖は、物心ついた頃から女の子に不自由せず、ホモになっても意中の相手とすぐホテルに行けるし(結ばれてないけど)、しかもそういう魅力的な自分に無自覚(というか自然体)であるところがもうやってらんねぇ。ずるいよな~。
ていうか、どんだけタラシな一族なんだ。
一番好きなのは聖のじいちゃん&ひいじいちゃん。とぼけた風情がとてもよい。
十五歳しか離れていない父子って、若い頃はどんな感じだったんだろう。


このまま連ドラでやれちゃいそう。
でもその場合にはホモ設定はなくなって、家族の絆に重点を置いたファミリードラマになるんだろうな。
三兄弟を旬のイケメン俳優とかジャニーズがやって、じいちゃんズは渋いベテラン俳優で固めて、お母さんも実力のある女優さんにやってもらって、笑いあり涙ありドタバタありな感じに仕上げれば視聴率取れそう。
久松くんだけはホモ設定を残しといて、色モノ的な脇役として登場させたらいいと思う。
…ここまで勝手に想像しといて何だけど、主人公のホモ設定をなくした時点でそれは別の話になってしまうのでやっぱダメだ。


最後に、これは「花音」コミックスから出ているのだけど、私ずっと「かのん」と読むんだと思ってた。
正しくは「はなおと」だったとは! 知らんかったー。

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