おなかがいたい ~森奈津子「踊るギムナジウム」



昔、「小説ASUKA」という雑誌を購読していた一時期があったのですが、ちょうどその頃連載されていたものに森奈津子の「耽美なわしら」という小説がありました。
タイトルから察せられるとおりのコメディ小説で、ゲイとかレズビアンとかバイセクシュアルとかいろんな人が登場するのだけど「耽美」の「た」の字も出てこない内容で(「バイは倍楽しい」とかそういう名言はいっぱい出てきたけど)、「こ…こんな小説今までに見たことない!面白い!!」と、かなり気に入って読んでいました。
単行本が出たときも買ったし。森永あいの挿絵もまた好きで。完全版のほうは残念ながら絵ナシですけど。


この「踊るギムナジウム」を読んだとき、「耽美なわしら」を懐かしく思い出しました。
表題作の「踊るギムナジウム」、単なる比喩表現かと思いきや、こいつらほんとに踊ってますからね。〈ミュージカル行動〉というもっともらしい名前までついて。
ムード歌謡にのせて鞭をふるう寮長のルートヴィヒ(「トーマの心臓」のサイフリートがモデルらしい)とか! 腹いてえ!


他にも3つの短編が収録されているのですが、どれも同性愛をテーマにしたお笑い小説です。
「魔界転生」をもじって「マゾ界転生」なんてタイトルをつけるところからして、非凡すぎる…。


魔女っ娘アニメのパロディである「魔女っ娘ロージー」が特におもしろかった。
ちゃんと次回予告も本編前のあらすじ紹介的な部分も、OPもEDもあって、それを唄ってるのが「林原ぬぐみ」だったり「藤おや子」だったりするわけです。…腹いてえ。


あとがきにもあるように官能シーンは皆無、エロ要素はありますがあくまでもネタなので、下ネタが大丈夫な人なら大いに楽しめると思います。ああ笑った。
こんなアホな話を、よくちゃんと話にできたなあ。偉大なり、森奈津子。

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