みんなでみる夢 ~杉本亜未「ファンタジウム」4巻



「いや 多分どうにもならなくたって
自分に幸せをくれるものは好きでいなきゃいけないんだよ」



少年マジシャン長見良、今度は脱出マジックに挑む!


「ファンタジウム」を読んでいるとき、良君たちの手によって紡ぎだされるマジックの夢のような鮮やかさ、美しさに魅了され昂揚するのと同時に、心がしん…と静まり返っていくような気がします。
孤独って何だろう、生きるってどういうことなんだろう、人の数だけ答えがありそうなその問いに、杉本先生が全力で取り組んでいるのがこの作品なんだと思う。


むくわれないこと、うまくいかないことがこの世にはたくさんあることを知っている良君、けれど彼は、どうであっても好きなものを好きでいることをやめてはいけないと言う。
「光るものをいつくしむように」、「けれど傷つくことを恐れずに」、良君のマジックはつかの間の夢を見せる。夢はつかの間でも、その記憶は見た人の中に残る。ずっとずっと、きっと残っている。
「歳月が遠くへ奪い去ったとしても」、「きっと忘れない」と北條さんが思ったように。


最初はあんなに反対してたお父さんが、「生きたいように生きてみろ」と良君に言ってくれたのはやっぱり嬉しかった。
新キャラのガンテツさんと季花ちゃんはいい味出してるなあ…。ガンテツさん、初見は完全に男だと思ってた(笑)
季花ちゃんみたいな子も嫌いじゃないです。自分の価値観を持ってるところは良君と似てる気がする。
そしてやっぱり、成田課長はいいです(笑)かなりのお気に入り。


テレビ生中継での水中脱出マジックは、果たしてどんな結末を迎えるんだろう。
5巻がめちゃくちゃ楽しみ。面白くなりそうです。



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